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アニメ「たまゆら」の魅力

最初に結論を書いておきますと、アニメたまゆらは最高なのでみんな観ましょう。

まず、作品のテーマについて。
アニメ批評に「キャラの成長」「大人や親の存在感がない」が必ず出てくる気がしてて、最近だとけいおんがその流れでいろいろ言われている。
個人的には、70年代に起こったモラトリアム論、つまり社会に出る前の学生時代をモラトリアムと形容するあれが広まったせいで、評論の多くがそれに縛られてる気がする。
んで、たまゆらはその辺がちょっと他とは違う。

たまゆらで、主人公の楓は尊敬する写真家・志保美さんから「行き先のない切符」を貰う。
楓は「今はまだ将来の道が決まっていない状態で良いよ」という解釈をするんだけど、志保美さん自体も道が固定されているわけではないことが、あるエピソードで示される。
それを知って動揺する楓に志保美さんは言う。自分もまた行き先のない切符であること。人は変化していくもので、その変化は当人が決めるものであること。そして、あり方は変化しても、芯の部分は変わらないことを。
つまり、学生である主人公たちだけでなく、大人たちもまた変化し続けているということ。
作中では楓の母親もそうだし、お好み焼き屋のほぼろさんもかつてとは違う道を歩んでいる人だった。
そして、楓が竹原に来て多くの知り合いが増えたように、志保美さんもまた知り合いが増え、その人たちの生き方に影響を受けつつある。縁が広がっていくのもまた同じなのである。

モラトリアムであろうがなかろうが関係なく、人は変化し続けていくし、縁は広がっていく。
変化し続けるということは、今と同じ感覚や感動は二度と来ないということ。だから「今の私たちにしかできないこと」が重要なのだ。
成長という定番のテーマを超えて、たまゆらは過去・現在・未来をすべて肯定し、縁 - 関係性の拡大をも肯定する。
使い古された枠を取っ払って観られる懐の広さがたまゆらの魅力です。

次に、ご当地アニメとして。
風景を見せまくる構成で、再現度も高いです。
保存地区はもちろん、R185を歩く下校場面、御手洗へ渡る場面など、ほとんどが実際の風景そのまんま。
御手洗の歴史の見える丘公園では、アニメと同じような瀬戸内の多島美が見られます。
保存地区の懐かしい町並みや瀬戸内海の風景を楽しむために、聖地巡礼がおすすめです、マジで。

最後に、カメラアニメとして。
…あれですよ、ローライ35で楓がガンガン写真撮るのを見て反省したというか…
最近、構図とかモチーフとか、写真撮るのに変なこと考えすぎてた気がした。
以前は私も楓と同じように古いカメラを持ち歩いてスナップを撮りまくってたんだけど、デジカメにしてからどうもあの頃の感覚が失われてる。
デジカメ確かに便利なんだけど、その便利さ故にモノとしてのつきあい方がおざなりになるというか。悪いのは自分なんだけど。
個人的には、楓のように古いコンパクトカメラから写真を初めるのはアリだと思う。
ローライ35は露出計内蔵なので基本さえ分かれば簡単だし、持ち運びも楽で、デジカメと違ってシステムの起動を待たずにスパッと撮影体勢を取れるし、不便であるが故にモノとしての愛着も湧く。

最近の愛機であるDP2は標準画角のため風景を切り取る感じが強すぎて、構図が悩みまくる割に決まらなかったりでダメダメだったんだけど、たまゆらを見たことで意を決してDP1を買ってしまった。
考えてみれば今まで使ってたクラシックカメラはすべて広角で、広角の方がスナップというか私の性分には合っている気がします。DP2から切り替えると視界が広がった感じがした。

というわけで再度結論、たまゆら最高です。

tamayura_op
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ゼルダの伝説 スカイウォードソード 感想

ゼルダの伝説 スカイウォードソードをオールクリアしました。

フィールド:
街、空中、地上、それぞれの役割分担が明確で、ゲーム進行がとてもシンプル。広さもさほどではない。
最近の流行であるシームレスでオープンフィールドな流れとはまったく逆の作りです。

アイテム:
これもシンプル化されてます。宝物系と回復系に大別されたほか、ウインドウを開かずにその場で選択する方式になった。ゲーム進行を止めずにアイテムを切り替えられる。
大きいのが、リンクの移動に関わる類のアイテムがほとんど廃止されてること。シューズ系は全廃、馬もなし、伝統のフックショットは取得した時点ですでにダブル装備。

で、ゲームそのものがシンプルになったかというと、そうではない。
ゼルダの本懐は謎解きだけど、今回は例えば倉庫番のようにブロックを正しく並べるといった、純粋パズル的な謎はほとんど出てこない。
その代わり、応用に次ぐ応用を求められる。
例えば最初のダンジョンではビートルという宝物が手に入る。これは文字通り虫型のマシンを飛ばすだけ。
しかし「糸を切る」「衝撃を与える」「地上からは見えない場所を探る」という用途があり、フル活用しないとそこのダンジョン自体がクリアできない。そして、用途に関する細かい説明はない。
ダンジョンのひと部屋ごと、フィールドのひと区画ごとが、応用と閃きなしでは突破できなくなっている。
そして海外ゲームによく見られるような、理不尽だったり操作やタイミングがシビアだったりといった類の解法は、ひとつもない。
ゼルダの伝統…燃える、叩く、落とす、投げる…子供でも理解できる物理現象が謎解きの根本にあり、そして必ずひとひねりを求められる。

確かに今回のゼルダは初心者向きといえる。でもそれは、単に全年齢推奨であるとか、単に難度が低いだけとか、単にシンプルになっただけとかいう浅いものではない。
プレイヤーに応用と閃きを求め、物理現象を謎解きの基本原理とし、シンプルでありながら奥深く、従来シリーズのプレイ経験が無くても楽しめるゼルダ。
やっていることのレベルの高さは只事ではない。5年という製作期間をかけてシンプルさと奥深さを両立させたのだろう。
原点回帰というより、むしろ新たな基準になるだろうと思わせる出来でした。

ミクパ札幌公演を観ました。そして大感謝祭について

初音ミクライブパーティ2011のDVDを購入し、良かったという評判だったミクパ札幌公演を観ました。
東京公演のときに「愛の正体を探る」を書いたんですけど、延期して内容を見直したということで、東京公演よりかなり良くなってました。

1. 映像について
ステージ上に透明ボード、空中に液晶モニタという2段構成になりました。メインは透明ボード。
ミクさんだけが居るように見える透明ボードの方が良いのはもちろんだけど、びっくりしたのは画質が東京公演と遜色ないこと。
ミクの日感謝祭やMIKUNOPOLISのような発色の悪さが全然なくて、正面からのビューだと立体感がハンパない。
会場がライブハウスでなくホールということで、透明ボードに照明が当たらないような調整が可能になったのかもしれない。
映像がそもそもグレードアップしている上にDVDはまさかのプログレッシブ収録。今までのミクさんライブでは最高の画質です。

2. 構成について
曲数を減らして、そのぶん一曲一曲をしっかり演じるスタイルになってました。メドレーが実質なくなり、メンバー紹介もラスト近くに入りました。個人的には「ただいま~」と言うのが良かった、クリプトンのVocaloidは北海道出身だしね。
前回はヒドい扱いだったRIP=RELEASEも非常に良くなってました。罪滅ぼし的なのかも。
悪いと思われた部分がほぼ一掃されて、ちゃんとした構成になっています。

…ここで前回あえて書かなかったことを…
まったく個人的な意見として、ミクパの演奏は原曲そのままに聞こえるというか、つまりライブ感が乏しいというのがありまして…
4ピーススタイルを貫いてライブ感全開の感謝祭に比べると、どうしても見劣りしてしまう。The 39sがハイレベルすぎるのだろうけれど。
札幌公演の後にあったシンガポール公演ではギターパートなどが強化されてライブ感が増していたので、次の公演ではもっと良くなるのでしょう。

SFマガジンでのインタビューによると、当初はゲームの新作発表などを織り交ぜてお祭り的に行うはずが、スケジュールの都合などでライブだけになったとのこと。
つまり、ライブに特化したストイックな感謝祭スタイルは偶然の産物であり、ミクパ東京公演のようなものが本来想定されていたイベント形式だったらしい。
そして東京公演を乗り越えて、この札幌公演。
何事も最初から完璧ということはなく、トライアンドエラーという言葉を思い出します。

そして、来年3月に最後のライブが告知されました。
個人的にはこのタイミングで最後にするのは妥当だと思いました。寂しくはあるけれど。
関係者の発言を見る限り、たぶんライブ単体では赤字で、セガからすればProject DIVAの利益を削り取ってる形になってるのだろう。
最初の感謝祭なんか、観客全員の支払い(ライブチケットおよびニコ生の有料視聴)を合計しても4000万かそこら。どう考えても黒字とは思えない。
ミクパと感謝祭の合同4公演にすれば経費を圧縮できるし、あと映画館でのパブリックビューイングやニコ生の有料視聴とビデオグラムの売り上げ……世知辛い話はこのへんにしておきましょう。
もともとは一回こっきりのライブのはずだったし。あと2回も観れるのは幸せなことです。
プロフィール

waverider

Author:waverider

ああ、沖縄に行きたい…

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