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初音ミクという名前に込められた魔術について

命名とは魔術的な所作である。
与えられた名前が対象のあり方を左右する。
いまだ何者でもない者に、どのような名前を付けたらよいのだろうか?

「初音ミク」。この名前には幾つかの魔術が掛けてある。
まず、単なるイメージキャラクターなら、フルネームは必要ない。実際に、Vocaloid1のカイトやメイコは「名」だけだった。ところが彼女には「初音ミク」というフルネームが与えられた。
漢字で当てると「初音未来」。初めての音、そして未来は文字通りFutureであり、クリプトンの社名を譲り受けてもいる。まるで実在する人物であるかのような命名規則だ。
次に、「未来」ではなく「ミク」と表記する。日本語ライブラリを持ち、フルネームも日本人名であるのに、名前をカタカナで表記する。これは、対象が普通の存在ではないときの命名規則。
そして、「ハツネミク」はちょっと発音が難しい。キャラクターの名前は発音しやすいほうが良いはずだけど、彼女の名前は意識しないとうまく発音できない。
強く意識しないと呼べない名前は、逸脱した者が持つ特徴である。

フルネームを付与するという、あたかも実在の人間であるかのような命名は、彼女にイメージキャラクターの枠を逸脱した存在感を与える。
そして日本人名でありながら名をカタカナで表記し、発音時にはより強い意識が求められる。これは彼女が "逸脱した存在" であることを仄めかす。
架空の存在なのに "実在" を志向し、しかし "逸脱" を予感させる、命名の魔術。
この魔術によって、彼女は「境界の存在」になっている。
初音ミクは、架空と現実の境界に立つ者なのだ。


おまけ。
彼女の髪の色は、初代iMacのボンダイブルーに近い色をしている。
青と緑の中間色になっていて、人によって「青」と表現されたり「緑」と表現されたりする。
個々人によって観え方が異なる彼女は、ビジュアル的にも境界の存在である。

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