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プラットフォーマーが勝つために

ゲームプラットフォームの新興勢力について、取り留めなく考えていた。
新興勢力とは、AppleのiOSとかSteamとか。ネットを主体としているやつだと思ってください。
といっても、Appleなんかはゲームを念入りに推している風でもない。E3では会場の近くに牽制広告出してたらしいですが。SDKは用意してるけどゲームに特化したものでもない。そういうのはむしろ外部のソフト、Unityなんかが担ってる。
Steamも自社開発のエンジン持っててそのMODから新作リリースしたりしてるけど、Steamのキモはネット対戦・ゲームストア・認証を一括で引き受けるクライアントだろう。ゲームストアに至っては本当に認証以外のことはしてない感じで、各ゲームごとに推奨環境がまちまちだったり。
それに対して旧来勢力、任天堂・SCE・MSなんかは自分たちで全部用意してる。ハードもストアもSDKもソフトも。

ぼんやり考えてみると、「新興勢力は、ゲームプラットフォームを成立させるために必要な事柄のうちいくつかを、アウトソースしている」のではないかと思いついた。
AppleもSteamもゲームSDKを作っていない。ネット主体ならいろいろな要素を低コストで調達できる。

そういえば蝉丸Pがニコ生で、ニコニコ動画の焼き畑っぷりに話していたっけ。
「ニコニコ動画の才能使い捨てっぷりはすごい。もうちょっと育てることに力入れてもいいんじゃないか」、と。
焼き畑。才能の使い捨て。この辺の態度も新興勢力に共通してるような気がする。全く根拠はないですが。

というわけで新旧を分けてみた。
new_old
前述のように何か共通点を感じたので、ニコニコ動画を新興勢力の方に入れてみた。

アウトソースとは外部委託、つまり他の誰かに丸投げという意味だ。
Steamなら、ハードウェアやOSはPC環境そのままで、SDKも用意してない(ストアに載せるためのツールはあるけど)。流通や認証はWebの基幹技術を使ってる。
AppleはハードもOSもSDKも自前で用意してるけどゲーム専用ではない。OpenGLやGame Centerを提供してる程度。
ニコニコ動画はゲームプラットフォームではないけど、PC環境上にサービスをたてているという点でアウトソースについては徹底しているといえる。動画投稿サイトだけど動画作成ツールは最小限しか提供していないし。YouTubeも似たようなもの。
アウトソースすれば安く上がる。旧勢力に比べて新勢力はアウトソースをやってるからコスト的に強い。 …という結論で落ち着いた。

そうやっていると、こんな記事が掲載されていた。
音楽プロデューサー・佐久間正英氏が語る「音楽業界の危機的状況」 (1/5)(BLOGOS編集部)
「いい環境でやらない限り気付けないことがある」そして、環境が貧弱だと後進にモノを教えるのに支障が出る。深いです。
人を育てるのって金も時間もかかるから。それでいてこの記事にあるように、

「それも含めて個人の力量だから、それでダメならどうやってもダメなわけで。同じ時代を同じところで生きていても伸びる子はすごくなるわけです」

というのが真実だ。
そういえば蝉丸Pも例のニコ生で言ってたなー、

「ニコ動を踏み台にしてやろうぐらいの人間でないと結局は成功しない」

って。
優れたコンテンツは優れた人間が作る。
そして優れた人間は、手塩にかけたとしても確実には作れない。
コンテンツ産業は茨の道だ。

ここで気がついた。
コンテンツそのもの、そして人材育成。これらはコストがかかるうえに、成果も予測できない。
だから、新興勢力はコンテンツを自分で作らないし、人材育成も自分でやらないんだ。
Appleはコンテンツを「集める」だけ。Steamも。ニコニコ動画も。
だから、コンテンツや人材を惹きつけるために力を注ぐ。
Appleならそれは圧倒的な普及台数を背景にした「市場」。
Steamも自社の人気ゲームについて対戦サーバを運営し、そこを背景にしてユーザーを集めてる。
ニコニコ動画はもっと凄い。彼らは「みんなで盛り上がる」「注目を集める」という無形物でコンテンツを引き寄せている。

この前、ニコニコ動画は赤字にもかかわらずニコニコ超会議を敢行した。なぜだろう?
例えばAppleは、iOSプラットフォームでの成功例を語る。AngryBirdが何百万ダウンロードされたとか、開発者がいくら儲けたとか。
コンテンツや人材を惹きつけるのに「市場」はもちろん必要だが、「サクセスストーリー」も必要なのだ。リアルな成功例は、クリエイターを惹きつけ奮い立たせるアドバルーンのようなもの。
ニコニコ超会議。選ばれし人気投稿者たちが実演を行う。ネット上で盛り上がっているものがリアルに出現して観客が喜ぶ。これは投稿者にとって「サクセスストーリー」ではないか?
彼らはニコニコ動画の「惹きよせ力」を強化する目的で、リアルな成功例を自分たちで創ろうとした。そう考えれば、ニコニコ超会議はバクチ同然のコンテンツ製作あるいは人材育成なんかより、よほど投資効果がある。

まとめると、プラットフォーマーが勝つためには以下の戒めを守ることだ。

1. プラットフォーマーは、自分でコンテンツを作るなかれ
2. プラットフォーマーは、自分で人材育成をすることなかれ
3. プラットフォーマーは、コンテンツや人材を引き寄せることに注力すべし


終わってみれば簡単な結論で、なぜいままで気づかなかったんだろうと思う。

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ああ、沖縄に行きたい…

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