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3社の新ゲーム機、それぞれの選択

E3を控えて、ハードメーカー3社の新ハードが出そろいました。
ハードウェア事業は年々リスクが高まっていて、今回の世代交代は据え置き機自体の存亡を賭けている雰囲気がある。
というわけで各社の全力というか、それぞれの企業風土みたいなものが仕様に表れていて面白いです。

・MS
MSは以前からフライトシミュレータや入力デバイスなど本業のOS屋とは一線を画する傍流を持っていて、初代Xboxや次のXbox360も傍流路線のひとつだった。
Xbox360は全方位エンターテインメントマシンと銘打っていて実際ゲーム以外にも映画をDLしたり音楽プレイヤーとして使えたりもしたんだけど、設計は純粋ゲーム機のそれであり、そしてゲーム機として成功を収めたマシンとなった。
MSにはWindowsの版図を広げたいという野望がある。この野望はWindowsの存在理由でありMSの本流である。Windowsがビジネスだけでなく一般家庭でも使われるようになり、その内容も作業ではなくネット見たり写真見たり動画見たりといったエンターテインメント寄りになり、現在のMSそしてネットサービス含めたWindows環境は事実リビングを制覇できるポテンシャルを持つようになっている。
結果から見ると、Xbox OneはXbox360と違い、全方位メディアマシンとしての設計をアピールする形で発表された。傍流が本流に合流するというわけである。この方向性はXbox360に多く生息するハードコアゲーマーの指向とは一致していないけど、マニアにアピールするマシンは勝てないのが業界の迷信だしそっち方面はE3での発表待ちでもある。
ただ、セットボックス指向はかなりアメリカンなもので、Windowsであれだけグローバルデザインに気を遣っているMSがゲーム機だとアメリカン丸出しなのがちょっと面白い。
Xbox Oneの発表会で「今までのマシンはメディアボックスとしては動作が遅すぎる」と力説していたのが印象的だった。確かにXbox360やPS3はモード切り替えが遅すぎて使う気が起こらなかった。スマホのような小型機器でもマルチタスクで瞬時切り替えが当たり前の時代、同レベルのスイッチングを実現しないとメディアボックスを名乗る資格なしというところだろう。

・SCE
SCEはやはりソニーの遺伝子を継いでいる。「まずハードウェアがおわします」から物事を考えるのが技術力で勝ってきたソニーそしてSCEのスタイルであり、それはPS1の頃からまったくブレていない。ポリゴン表示に特化した1。独自チップ満載の2、Cellを積んだ3。PSPシリーズも含めて、高性能を追求したハードウェアこそがSCEの基本前提なのだ。
だからPS4が最強ゲームマシンとして性能を前面に押し出してきたのは当然の帰結であり、それにぶら下がるであろうサービス群の具体性が不明瞭なのも当たり前のことといえる。ハードウェアがまずあって、サービスは後からついてくるというのがSCEの世界観だからだ。ゲームにあまり興味がない人からすると「今までマルチメディア(死語)路線だったのに方向転換してきた」と考えるかもしれないが、PS3でゲーム以外の機能をアピールしていたのは「そういう用途にも使えるから追加してみることにしました」であり、SCEにとってゲーム以外はあくまで傍流なのである。
PS3が出た始めの頃はハードウェア性能が高すぎて国内のゲームメーカーがついて来れなかったけど、今回はPCゲームのハイエンド環境に追いつくという形になるので3の時ほどタイトル不足に悩まされることもないだろうと思う。この辺はXbox Oneも同じ。海外大型タイトルばっかになるかもしれないけど。ただXbox360もPS3もしばらく併売するだろうから不足現象そのものは避けられない。
Xbox Oneを含めて国内メーカーはどう動くかというのも考えてしまう。互換性が失われていてソフトから何から全て買い直しになるような新規ハードウェアを初っぱなに買う物好きが果たしてどのぐらいいるのか? を考えた時、純粋ゲームマシンとしてアピールしているPS4は非常に危ういと感じる。北米ならハードコアゲーマー層が厚いからそういう路線もアリかもしれないけど、PS3であれだけ苦労した国内メーカーが最初から本気を出してくるとは思えないし出せるとも思えない。海外でも知名度のある一部のメーカーが海外ウケするタイトルをちょろちょろリリースする程度ではないだろうか。それを予想してなのか、SCEはいまのところ国内向けへのアピールを対外的には殆ど行っていない。

・任天堂
任天堂はWiiと同じく性能での競合を避けてきた。発売が他よりも1年早かったり、E3での直接対決を避けてきたりと、独自路線行ってるという態度を貫くのはWiiの時と変わっていない。ハード設計に環境構築にサービスの準備とハイエンドゲーム機のリリースが果てしなく大規模になっていることを考えると、そういう分野で巨人であるMSやソニーとの真っ向勝負を避ける任天堂の戦略が正しかったのはWiiやDSが証明したけど、今度も同じになるかどうかはちょっと分からない。特にスマホにライトユーザーを刈り取られている現状では。
WiiUシステムソフトウェアの煮詰めの足りなさとかを見てると、販売の焦点は最初から2013年のホリデーシーズンだったのではと考えてしまう。今のところ予定ほどは売れてないらしいけど、ハードウェア経済圏の寿命を5年ぐらいと見積もり、ライバルの新ハードが出た際に全てのデベロッパーが即座に追従できるわけではなく、PS3やXbox360レベルの動作環境はあと3年は残り続け、永遠に追従できないところも出てきて…と考えていくと、Xbox360やPS3のタイトルをマルチで出してもらうためのツール整備をやったりインディ方面へのサポートを匂わせたりといった、「ハイエンドではない、ミッドレンジのゲーム圏にアピールする」という狙いはしたたかだと思う。
任天堂はハードを更新するごとに新しい操作系を導入してくる。LRボタン、アナログスティック、XYABの配置…現在の標準的なゲームコントローラに載っている要素のうち8割は任天堂が生み出したものだ。そしてWiiUではタッチパネルを載せてきた。スマホ界のゲームがそのまま持って来れるという妄想をするけど今のところそういう動きは見えてなくて、これからeショップを通じて門戸を広げていくつもりなのだろう。ただユーザーの要求水準が高く指向も海外とは大きく異なる国内ではあまりそういう動きは表れてこないかもしれない。
操作系へのアプローチ。「新しい操作系がゲームの可能性を広げる」と本気で考えている任天堂はソフトメーカーでもハードメーカーでもなくおもちゃメーカーであるということを再認識させてくれる。「枯れた技術の水平指向」とは、既存の部品を買ってきておもちゃに仕立てて売るというメーカーの基本原理をそのまま言い表わしている。
ただタッチパネルという選択やTVなしでゲームが出来るというアピールはどちらかというと生き残り指向であるといえる。TVにゲーム機を繋いでもらうために、据え置き機が生き残るために、という指向。任天堂とSCEは日本の会社なのでリビングでの人の過ごし方を日本ベースで考えている節があって、MSはアメリカベースで考えているっぽい。日本だと家族の個人化が進んでいて、リビングはさながら「異なるタイムラインを持つ家族がたまたま交錯する場所」になってるのに対して、アメリカではリビングが娯楽部屋に近い感じなのだろうか。アメリカはさすがエンターテインメントの国だなーと思う。

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ああ、沖縄に行きたい…

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