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映画感想:金正成のパレード、そしてイブセキヨルニ

広島 横川シネマにて上映中の「金正成のパレード」を見ました。
1991年なら、まだ笑って観ることができたかもしれない。でも2015年の今、この映画はまるで日本の未来を先取りしているようでまったく笑えない。
北朝鮮の公式映像だけで構成されたこの映画は、全体主義そのものが映っている。かつては抗日闘争、今は資本主義との闘争と、何かと戦っている革命の戦士という歪んだアイデンティティ。トップダウンが行き着いた先の無謬なる指導者様。美辞麗句で固められたプロパガンダというべき文言が国じゅうのいたるところに刻み込まれる。
とにかく、どこを取っても確たる実体がないのが恐ろしい。表現だけが素晴らしくパレードは華やかで指導者様は輝かしく、しかし産業・農業・行政・開発etcなど国を支える活動について具体的なものはまったく映っていない。幻想国家そのものだ。

そして、日本アニメータ見本市で公開された「イブセキヨルニ」。こちらも笑えない内容になっている。
闘争を掲げ革命を歌い政策はバラ色、しかしその根元を正せばそれは崇高な使命などなくただ女性に目を奪われたから。
美しい国、正当な民族、日本を悪くしている既得権益層、そういった麻薬的な文言あるいは概念には顔がない、つまり実体も実効性もないというテーマが突きつけられる。

二つの映画は内容こそ違えど、麻薬的な文言に酔えばそれは地獄を招くという点で共通している。
美しい国、洗練された民族、輝かしい歴史。
そして、それらを裏打ちするために存在する敵。公共の敵、帝国主義者、資本主義、既得権益、老害、仕事をしない役人...
どれもこれも確たる実体がなく、それでいて魅惑的で、現実から目をそらして市民を狂奔させる効果がある。
必要なのは、朝に必ず標語を全員で朗読させることではなく、足を引っ張ってる奴を見つけて飛ばすことでもなく、わずかでもいいから具体的な改善を行うことなのに。

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ああ、沖縄に行きたい…

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